• WELCOME

    MANIAC!

  • STUDIO 1ST

    we have many different "maniac-voices" that we offer here.
    detailed commentary on 'CDs' and 'DVDs'
    please enjoy !

    SMPT:e
    (1st : 21/March/2000, Studio Album)

    MANIAC! impression
    Author : Mystery Passenger

    かつてProg系伝説のバンドに在籍していた大物達が"UK", "ASIA" というSuper Rcok Band を本拠地の英国で誕生させた。彼らの残した功績は大きい。しかしこのProgをベースとした両バンドが新しい何かを築いたかというと疑問符が付く。
    UKはメンバー・チェンジを経て解散し、ASIAはメンバー本家のRockレジェンドを完全に融合出来るまで至らなかった。
    特にASIAはヒット曲には恵まれたが、彼らの音楽は既にYES, Roxy Music, EL&Pが奏でており過去の延長に過ぎなくなっていた。

    時は20世紀を終える頃、米国・英国・スウェーデンという大西洋を跨ぐ人間達が集まりSuper Rcok Band を生む。それがTRANSATLANTIC(以下、TA)、先のRockレジェンドの世代としては後輩に当たる猛者達が集まったバンドである。
    TAは当時、停滞していたProg界において多くの期待を背負って登場した。
    そして彼らはその期待を大きく上回る作品を残し、コンサートを行い現在に至る。
    彼らの全ての始まり、それはこの1stで幕を開ける。

    ・Neal Morse:
      Lead Voice, keyboards, Acoustic Guitar, Additional Electric Guitar
    ・Mike Portnoy:
      Drums and Voices
    ・Roine Stolt:
      Electric Guitar, 12-string Acoustic Guitar, Mellotrons, Percussion, Voices
    ・Pete Trewavas:
      Warwick Bass, Moog Taurus Pedals, Voices

    4人の個性は1stから色濃く反映される。これが先の先輩Super Rcok Bandとの大きな違いであろう。TAは最初から極めて濃厚な4人の音楽がハイブリッド化したRockバンドで登場した。
    1stではテクニカルな中に軽快さと重厚さがあるサウンドが満ちていて印象的なメロディラインも特徴である。彼らの本家バンドが好きな方なら1stから「イケル」であろう。そして本家の延長線上ではなくオリジナルな音にも注目するだろう。
    美しいメロディと重厚な音はRoineの持ち味、深みがある神秘性の音はPete。
    場面展開が多いキャッチーで時にポップな音はNeal、複雑なリズムの螺旋階段はMikeの色。これらの音を本作では、MikeがLiquid Tension Experimentで得てきたジャムりながら曲を構築する発想を取り入れていると思える。
    そしてそれら各曲は既に本作で大きく開花し「TAという分野」を作ったに等しい。
    各自はマルチで器用なミュージシャンであり制作者でもある。本作で彼らの役割は対等であり音楽の民主主義が貫かれていると感じる。

    ●曲について:
    基本TAは、各メンバーがヴォーカルをとれる。この色分けもTAの特徴である。

    1. "All Of The Above"
    Nealがメイン作曲者としてクレジットされている。尤も他3人がそこにアイディアを出していって仕上げたと思える。1st冒頭からして30分超えが彼らの幕開けの曲となるが、Nealの本家SPOCK'S BEARD(SB)の色が出た作と言える。
    6部構成の曲で構築性と流れは往年(1972~1975年)のYESを感じる。白熱するGとKBのソロ、リリカルな主メロ、変幻自在なリズム陣。Progサウンドの美味しいところを総取りし、行き詰っていた当時のProg界をこの1曲で正面突破している。
    又、オーバーダブで仕上げたとは思えない生々しい各自の演奏は彼らの才能とテクが成し得たものだろう。

    2. "We All Need Some Light"
    Neal作。ミステリアスなアコギで幕を開ける。切々とNealが歌うバラード。押し切り型のバンドではない象徴的な曲だ。アコギのソロから最後の盛り上がりは、ブリティシュ系Rock全盛期の基本路線。6分弱の中に落ち着きを持たせている。
    MARILLIONの奥深さも内包している。

    3. "Mystery Train"
    Nealのメイン作でキャッチーな7分弱の曲。バンドとしてProg一辺倒ではない所を聴かせる。ヴォーカル・コーラスがカラッとしたところは、THE BEATLESからの影響と1980年代のLA系サウンドを思わせる。

    4. "My New World"
    実質本作の最終曲。Roineがメインで作。16分強の曲が深いチェロサウンドで始まる。色々な音楽性を展開しながら曲は進んでいくが、"All Of The Above"よりシンフォであり、明るめ。リズムのアクセントを多く使い、メロの拍子変えと共に音色(KB & G)にも変化をもたせ凝った作り。
    又、時にゆったりと重厚感を含ませながら(メロトロンが効果的に使用されている)空間を演出する場面もある。当時のTHE FLOWER KINGS(TFK)の延長線にある音楽性とも言えるが、リズムの複雑さがTAのオリジナルと言えるだろう。
    この曲では既にベテランの味さえ感じられ、ファンタージアの使い手であるロイネの実力が遺憾なく発揮されている。

    5. "In Held ('Twas) In I"
    1968年 PROCOL HARUMのアルバム『Shine On Brightly』に収録された曲のカバー。カバーといっても17分超えの収録。オリジナル曲を知っている人は驚くと思う。そのままオリジナル曲が再現されているからだ。このTAの拘りが尋常でない。
    (多少編曲、カットされている所もあるが、ほぼ原曲通り)
    この「早すぎたProg組曲にしてオペラチックでOrgan Rockの名曲」はあまり日本では知られていない。(PROCOL HARUMの評価自体が日本では低すぎると思う)
    通常盤のボーナス・トラックとしてはあまりに贅沢なサービス。
    そしてボーナス・トラックは本作以後、特別盤という形にしてTAの特徴的なサービスになっていく。

    ●1stにおける"各自の音:
    Roine:
    彼のギターは本家TFKと変わらず美しく儚く泣く。トーンが柔らかく、伸びたサスティーンとチョークで謳いまくる。表現力豊かなギタリストでどんな曲調でも合わせられる器用なギタリストでもある。本作でもそれが充分出ている。
    独自のコーラス効果と芯のある太いギタートーンは彼の十八番で、本作では強いリード楽器として存在している。
    そして彼はTAでメロトロンを操る。単なる懐古主義として使用しておらず効果的に使用されている。キーボードの使い方もセンスがあり、TAでの彼の役割はサウンド・ディレクションをNealと共に兼ねている気がする。

    Pete:
    TAのベース音は彼の本家MARILLIONよりも太くゴリ感があり、Mikeのドラミングとうまく対抗していて緊張感がある。彼のこの太いベース音がTAの音を前のめりにする勢いとしてあり、時に「おかず」に存在感を出している。
    リズム従属楽器を脱しているTAでのベースは重要な役割を与えられている。TAはKBが高い音程を使うので尚更効果的でもある。又、彼もキーボードのセンスがあり以後、アディショナル・キーボードで多彩な音を補佐している。

    Neal:
    味のあるキーボードで彩りを添えTAの核として存在。が、その変化に富んだKBは2nd以降でシンフォ音の本領発揮となる。本作では厚いモノシンセ音はソロでも良い味を出していてSB風味を出している。ハモンドはまだ本作では控えめだがそれでも特徴的。
    ヴォーカルでの活躍も目立ち、作詞の面で重要な役割を果たしている。そしてTAの曲の核は、彼の描く音が基となっていると思える。本作においても全体的な曲調・曲展開はNealのアイディアが多く盛り込まれていると思える。
    (誤解のないように記しておくと、本作のKBはテクニカルで華やか。が、2nd, 3rd のKBはそれを上回っている)

    Mike:
    本作ではDREAM THEATER(DT)の延長のドラミングと言える。とてもテクニカルであり、縦横無尽に駆け巡る。ハット回しがDTよりも多彩で2nd以降更に増えていく。(leftチャンネルにもハットを配置する特徴がある)
    キック、スネア、タムで音の隙間を作らず変化を持たせている。ライドにはとても気を配り美しい音を出している。クラッシュは存分に叩くがサスティーン制御もよくしている。パーカス系の音も斬新的に取り入れ、チャイム音も上手く活用する。
    彼の音は他メンバーとのシンクロも絶妙で、攻撃的だ。TAは音楽性が広い。が、彼はどの分野でも叩けてしまう非凡な所を聴かせる。
    又、音決めにも彼の意見は多く取り入れられていると思え、本作ではDTでの音楽性を超えた自由さを謳歌している気がする。

    本作はとても完成度の高い作品。4人は時代を築いた本家の音を併せ持ちながら、TAの1stでオリジナルを確立している。
    端的に言えば、Progファン, HMファン, いやRockファン、いやいや音楽ファン全体に大きな印象を刻む作品だ。
    そして演奏、構成、アレンジ、テクニックにおいてRock音楽を志す者にはバイブルとなるアルバムであろう。

    バンド結成にはNealの思いと、Mikeのエネルギーが大きく関与している。
    そしてPeteの安定感、Roineのマルチな才能を上手く合体させたTA。
    前述通り、TAの音楽はオリジナルで高度な音楽を奏でるのが特徴であるが、遊び心やマニアックな音の仕掛けも随所に取り入れている。
    (過去の名曲をTAの曲にオマージュ的に使用、コアな音楽ファン向けのカバー・サービス、等)
    本作のスペシャル・エディション盤はジャムやデモが収録されたボーナス・トラック盤がある。
    (本作TR2の"We All Need Some Light" はRoineのリード・ヴォーカルが収録。Nealと遜色ない出来)

    KBやソフトウェア、ミュージックギアがこの作品後大きく進化する。それを考えると"人間味"のあるアルバムとも言えるだろう。ソフトやMIDIに頼らず"手"と"心"で作り出すRock作品のとても高いレベルにある作品で、まさに4人の真骨頂が聴けるアルバムだ。
    アルバムの音像はまだ本作ではこじんまりとしてタイト。各自の演奏に絞った音像でもあり彼らの個性を出した音編集と言える。
    Mixingで使用したThe Mouse Houseはアットホームなスタジオで、超ハイテク機材でヤグラを組むスタジオではない。これは現在でも同じで彼らの本家バンドもよく使用しているが、TAもその関係で使用しているのは明らかだろう。
    その寛いだ雰囲気のMixingの中で、本作以降も同スタジオはMix等で利用されていく。そう、"手"と"心"を動かしながら。

    本作がリリースされた時代、、、
    Rock音楽が大好きでこの時代をリアルに生きてきた者とすると、本作に一条の大きな光を見たのは自分だけでないであろう。
    その光は今も自分の心の中で輝いている。そして全く色褪せていない。
    そして、各自の名前を並べたアルバムタイトルは歴史的な盤として今後も色褪せることなく多くの人を照らしていくだろう。
    この光を一人でも多くの人に聴いてもらいたい。。。
  • STUDIO 2ND

    BRIDGE ACROSS FOREVER
    (2nd : 9/October/2001, Studio Album)

    MANIAC! impression

    Author : Mystery Passenger


    前作"SMPT:e"で衝撃のデビュウ、Rockファンを喜ばせたTRANSATLANTIC(以下、TA)。本作はその1stから1年未満にリリースされた2ndである。
     
    ・Neal Morse:
     Grand Piano, Hammond Organ, Mini Moog, Rhodes Piano, Synthesizer,
     Vocals, Additional Guitars and Mandolin
    ・Roine Stolt:
     Electric and Acoustic Guitars, Vocals, Mellotron,
     Additional Keyboards and Percussion
    ・Pete Trewavas:
     Warwick Bass, Taurus Bass Pedals and Vocals
    ・Mike Portnoy:
     Drums and Vocals
     
    1stからメンバーの変更はない。
    メンバーのクレジットで気になるのはRoineのメロトロンが単数形になっている。1stでは複数形だった (Mellotrons)。Neal関係ではハモンドやローズ、ミニ・モーグ、生ピアノは本作でしっかり明記されている。(1stではKeyboardsで括られていた)
     
    まずは肝心の音楽。とかく1stの衝撃が強かったせいかこの2ndへの期待が強かった。
    又、1stはProgファンに絶大な人気があったので、それらファンの期待は相当であったと想像する。
    そして本作はその期待を裏切っていない。いや寧ろ、1stは2ndへの1ステップであったような音で、本作では楽曲もレコーディングも進化している。
    2ndは全4曲で、約77分の収録タイム。大曲指向は変わらずだが、より曲内にハッキリとした展開が設けられている。そして相変わらず曲には幾つも仕掛けがしてある。
    1stとは違い、アルバム内に表記されている作詞/作曲のクレジットはTAとして記されている。
    (但し"Bridge Across Forever" はNealと彼の友人のCeleste Princeの共作としてクレジットされている)
     
    ●曲について:
     
    TR1. "Duel With The Devil"
    26分超え5部構成の曲。ゲストのChris Carmichaelが奏でる美しい弦で2ndの幕は開く。壮大な主題がいきなり登場する。Roineの泣くGとNealのホーンサウンド、それらと対位するPeteのB、Mikeの手数の多いDrが最初から咆哮する。
    冒頭から力強いSympho-Rockが聴け各自のヴォーカルやソロを織り交ぜ、多種多様なジャンルの音楽を展開していく。
    Sympho-Prog→Heavy-Prog→Jazzy(with atmosphere)→Rock→Pop→
    Technical-Prog→Sympho-Progという流れ。
    SPOCKS' BEAED(SB)やTHE FLOWER KINGS(TFK)のような展開が中盤まで続き、間奏曲的にjazzyな渋い展開を挟む。そして後半手前で各自のテクを披露し、主題を繰り返す哀愁の女性コーラス隊を基点に劇的な大団円で閉じる。
    途中で聴かれるjazzyな部分で、Nealの味のあるローズとRoineのワウGソロの絡みはベテラン的な貫禄を感じる。又、そこにゲストのKeith Mearsのサックスが絡むと1970年代のUK系Progを思わせる。
    更に主旋律を繰り返す女性コーラス、Chrisの奏でる美しい弦は王道のEuro系Sympho-Progを彷彿させる。
    (本作の録りがナッシュビルでChrisは同地でアレンジャーやバックミュージシャンとして活動していてNealの作品にも顔を出している。その関係で本作そして3rdにも参加したと思える)
    生のストリングスとシンセの重ね方がうまくこれがTAとして一つの特徴となっている。そしてこれは3rdにも引き継がれている。
    メンバー各自の演奏はよく考えられた音質で技巧的にも極めて高い。特にNealのKBは「1人のオーケストラ」のような感がある。
    この曲だけでアルバムが作れてしまう程の出来で密度が高い曲。
     
    TR2. "Suite Charlotte Pike"
    曲はジャムっている状態からフェードインしてくる。TR1とはまるで違う13分超えのセッション的なナンバー。THE BEATLESからの影響とLenny Kravitzからインスパイアされたような曲で少しブラックが入ったRockナンバー。
    実にタイトな演奏で良質なPopという感じもするが凝っている曲展開はいかにもTA。
    明るいPop曲の中にもTR1の感動的な主旋律を後半部に挿入したり、AOR的で大人な雰囲気を上手く醸し出したりと、軽く聴けない良さがある。
    曲最後は、TEARS FOR FEARSとTHE BEATLESをミックスしたようなお祭り的な感じで閉じていく。
    ヴィンテージ風なサウンドを強調した曲でもあるが、彼らがリスペクトする音楽を徹底的にこなしていく姿勢がこの曲で分かる。又、Peteのベースがとても楽しそうに弾んでいるのがよく聴ける。
     
    TR3. "Bridge Across Forever"
    前2曲から大きく変わり、アルバムタイトル曲の登場。不気味なSEの後にNealの歌とピアノ。この二つの音で静かに始まる。
    それはまるでMARILLIONが得意とする深い悲しみを伝える歌のようだ。5分強の曲でありながらリスナーへ静かに訴える力は鋭い。こよなく美しく儚く曲は進んでいく。パッド的なシンセや歌を支える抑制されたオーケストレーションが聴く者の心に深く入り込む。
    TAはこの曲から歌モノも絶品だと証明している。怒涛のサウンドの中に安らぎを与える秀曲。
     
    TR4. "Stranger In Your Soul"
    TR1冒頭で聴ける主旋律をアレンジしたChrisの弦楽が美しく奏で曲は始まる。ある意味TR1を意識した曲だろう。その美しい弦楽が終わると即TAの得意な構築性に優れた曲が一挙に展開され26分強の旅が始まる。
    1973~75年時代のYES, GENESISの影響を存分に出しながら、TAのオリジナリティをどんどん組み合わせ中盤まで進む。スリリングなリズム、多彩なKB、動きの激しいG、他3人と掛け合いながら進むB。これらは彼らの強いオリジナリティでどれを取っても隙がなく緻密だ。喩えるならその緻密さは精密時計のようで狂いがない。テクに裏打ちされたコンビーネションは、SBの音世界やDREAM THEATER(DT)の音世界にいる錯覚にも陥る。
    曲中盤ではミステリアスな霧に迷いこむ。そこはまるでMARILLIONの"Brave"を聴いているようだ。
    そして暫く霧に迷い込んだあと、あのTR1の主旋律がまた登場する。感動的な弦楽が再現され天上に上る光が注がれる。
    この感動部が終わるとDT的なサウンドが登場。高らかな演奏と複雑な展開が絡まりながら各自のテクを披露していく。この時点で曲のヴォルテージは最高潮になる。そして曲終盤、TFKの名盤たちの曲を聴いているような気になる。
    華やかで美しく幻想的なラストは聴く者の胸を熱くするだろう。RoineのGと弦楽が織り成す音の主旋律をどう表現すればいいのか?あの栄光のProg時代、あの華やかだったRcok絶頂期、それらを昇華する音が舞い散る。(生ストリングス+メロトロン+泣きのGというSympho-Progでは理想的な音を奏でてくれる)
    彼らの奏でる主旋律は毎度メロディアスで優雅さがある。それにこの曲の主題は優しさが加わる。
    そしてフィナーレ。Nealのピアノがメロディを奏でながら遠くの世界に旅立っていく。。。
     
    が、、、この曲には隠しトラックが最後にあるので注意が必要。それはTR5が終わり1分以上続くサイレントの後に登場する。隠しトラックはフェードインでTR2のラストが聴ける。フェードアウトしたはずの同曲はRolling tapeとしてここで終わる仕掛け。
    それでも隠しトラックはまだ終わらず、怪しいメロトロンと共に不気味な効果音が混ざりながらTR1を崩した音が流れていく。
    悪魔との決闘は終わっていない、、、そんな終わり方だ。
     
    ●2ndにおける各自の音:
    1stと2ndでは各自の音に変化がある。
     
    Pete:
    本作では1stのB音より一層前に出た音。この前出しはMixing効果もあるがTAの意図的な編集と思える。TAの音はシンフォで激しいリズムの応酬が多い。Bの音をもっとリスナーに躍動感を持って聴かせると効果が出せる。その狙いか。
    MikeのDrは良い意味で隙間を作らない音なので、Bとの互いにせめぎ合うのがTAでの緊迫した音の持ち味と言えよう。特にPeteの音はゴリ感と「オカズ」が多いのでここを強調するとアルバムとして「4人」が上手く表現された感じになる。本作でのBはそれらが聴ける。又、タウラスで低音の厚みを増す場所も心憎い。
    本作においてPeteのBは音楽に携わる者にはとても勉強になる。TAのような音楽性を持つバンドでBのあり方を主張しているからだ。
     
    Mike:
    手数は相変わらず多く、変化に富んだ音。タイコ系、金物系、共に音数が多くリズム楽器としての特徴を最大限生かしている。又、本作では前作より録りの音質が向上しているのでクラッシュやライドのサスティーンの伸びが綺麗に収録されていている。その事によりMikeの細部に至る拘りやテクが聴ける。スネアの音もクリアーでリムを当てる音も心地よい。キックは1st同様(というかMikeが絡む音源は)相変わらず強調されている。この強調がないと手数とのバランスが取れない。
    タンバリンの音一つ取っても相当凝っている。ハットとタンバリンの連動、スプラッシュの使い方やパーカスの使い方は絶妙。
    力強いDrの音で収録されているが、Drを強調するのではなく各音とのバランスの取れた音作りで感心する。
     
    Roine:
    Gは前作よりも多くの音色を使い、曲とうまく溶け込ませている。彼のGサウンドは3rdで沸点に近づくが本作では熱い音だ。
    彼にしては珍しくパワーコードを弾く場面があり、歪系の音の部分では今までの彼のイメージとは違う面を聴かせる。このような音はTFKでは2001年まではあまりないことなので、TAの曲との相性合わせと新しい事への挑戦とも思える。
    ワウの使い方も彼にしては熱く激しい。早弾きでなくともギタリストの良き主張が沢山ある事を証明しているサウンド。
    尤もこの作品時点でも変幻自在な音色使いは変わらず、そこは「Roine節全開」。
    又、彼はKBでの音色貢献度も高いと思える。Roineのメロトロン使用は実に効果的で曲のツボどころで登場する。
     
    Neal:
    KBは本作で完全にシンフォ化した。作曲段階で既に音色をイメージした音作りをしていると思える。KBの発展は本作時期より急激に進む。しかし本作は前作より1年未満でのリリースなのでKBの大きな機材変更は無いと思える。それを考えると2001年時点、かなり高い位置にいるシンフォ系KBと言えるだろう。2013年に聴いてもKBの音は古く感じない。
    NealのこのKBセンスは超絶を売りにするのではなく、あくまで曲としての融合を最重要としており、それら音色が曲に合致する。特にブラス系の音の鋭さとストリングス系の音の甘さのコントラストは上手い。ハモンドも本作は聴き応えがある。
    又、生ピアノの良さも本作では聴かせてくれる。
    本作を聴くと、NealはもっとKBでも評価されていいミュージシャンであると思う。

    アコギに関してはNealとRoineのどちらがどのパートを弾いているかは不明だが良い味を出している。
     
    アルバムの全体的な印象とすると構築性はYES, 雰囲気はGENESIS, コーラス部はGENTLE GIANTという英国のProg風味が多く聴ける。
    勿論彼らの本家バンドの色は強く出ている。そこをTAとしてオリジナルに昇華し音を構築をしている。所々Zappaのようなニヒルな曲展開をするが、ここはMikeあたりの趣味が出ていると感じる。多くの音楽性を取り入れTA独自としての音楽を世に出した事は賞賛すべきことと思う。
    確かにこのアルバムはSympho-Progであろう。が、その分野では括れない音が沢山詰まっている。それらはどれも良質だ。
    そして彼らの姿を生で観れなくても彼らのLiveを収録したDVDで演奏は観れて聴ける。そこでまた驚く。「なんて凄いんだ!」と。
    尚、本作には通常盤、限定盤と2種類のCDがある。
    限定盤には PINK FLOYD の"Shine On You Crazy Diamond Part 1"が収録されていて、この出来も良い。
     
    TAの1st & 2nd は世界の多くのバンドに影響を与えた。特にこの2ndに影響を受けた作品は多い。
    ドイツのSYLVANは彼らの最高作と言えるトータルコンセプト作"Posthumous Silence"(2006)で本作からの反映が色濃く出ていると言えよう。
    又、Mike本家のDTでは"Six Degrees Of Inner Turbulence"のアルバムタイトル曲で本作と近似した曲調展開を幾つか聴ける。
    (リリースが2002年なので本作から多くのヒントを得て"Six~"は制作したと思える)
     
    本作を聴かずしてSympho-Progは語れない。1970年代の音楽だけが最高のProgでもない。Progは常にProgressしている。21世紀初頭に本作がリリースされたことはRock分野に新たな問題を提起したと感じている。
    それは長時間の曲や複雑な音楽はビジネスとして成立するのか?通常盤とスペシャル盤を分けても売れるのか?ということだ。
    Super Band自らこの反ビジネス的なことを押し出してきているのは、彼らなりの拘りの中に反逆精神があるとも感じる。勿論、自信もあってのことだろう。
     
    本作のリリース前に人類史上悲惨的なテロが発生した。米国同時多発テロ事件である。その約1ヵ月後に本作はリリースされている。
    マスタリングはNYのVlado Meller at Sony Music Studios。
    悲劇渦中の場所だ。
    その時のTAや本作関係者の心痛を察すると胸が痛くなる。しかしこのアルバムは輝きを失わず大きな悲しみの中、しっかりとリリースされた。本作が大きな困難を越え当時リリースされたことに対し敬意を表したい。
     
    TAが乗った飛行船は本作をリリース後、音楽制作で沈黙に入る。(但し各自の活動は継続して活発)
    そしてSuper Bandの反逆は8年を経て遂に革命へと変身する。そこに至るまでの重要な作品を聴かずして革命には参戦出来ない。
  • STUDIO 3RD

    THE WHIRLWIND
    (3rd : 23/October/2009, Studio Album)

    MANIAC! impression

    Author : Mystery Passenger


    Nealの「クリスチャン系の音楽活動による個人的な理由」よりTRANSATLANTIC(以下、TA)は2nd以降活動を休止する。
    が、TAの2ndは彼らの本家に大きな影響を持ち込んだ。即ち、
    ・DREAM THEATER "Six Degrees Of Inner Turbulence" (2002)
    ・SPOCK'S BEARD "Snow" (2002)
    ・THE FLOWER KINGS "Unflod The Future" (2002)
    ・MARILLION "MARBLES" (2004)
    が該当する。いずれも2枚組という大作であるが各4種はそれぞれ当時の各バンドの個性で昇華されている。
    メンバーはTAにおける音作りやコンセプトを上手く本家に持ち込み活動をしていた。 尤もNealは2002年SPOCK'S BEARD(SB)も上記理由で脱退しているのでSBでの彼の音は2002年止まりである。
     
    時は流れ2009年。先の4種アルバムを極めたアルバムがリリースされた。
    それが本作 "The Whirlwind" である。
     
    ・Neal Morse:
     Keyboards, Acoustic Guitars, Percussion, and Vocals
    ・Mike Portnoy:
     Drums and Vocals
    ・Roine Stolt:
     Electric Guitars, Vocals, Percussion, Additional Mellotron,
     minimoog & Soundscapes
    ・Pete Trewavas:
     Bass Guitar, Vocals, Occasional VST Synth & Orchestration
     
    2ndから8年のブランク後、NealがTAに復帰。そして本作はリリ-スされた。 アルバムは約78分(!)に収録された12パートからなる1曲のみ。つまり本作は「組曲」アルバムである。音楽CDは700MB:約360,000セクタが限界で、尺にすると80分が相当する。なので本作は「CD1枚分をフルに活用した1曲」とも言える。
    (理論値として80分超えも可能であるがCD再生機種により読み取りが不可能な場合もあるので通常アルバムは80分以下としている)
    Roineの表記に"Soundscapes"とある。これはSE音を意味しているのか単なる効果を意味しているのかは不明。但し表記している事に意味があるはずで、多分にこの長大な音ドラマ自体の「演出家」の意味合いとも想像出来る。
    Peteは"Occasional VST Synth & Orchestration" と表記されているのでプラグイン・シンセでオーケストラを表現した役割と思える。Nealを含めたこの3人が繰り広げるKB群の音はSympho-Rockの頂点にある。この音の洪水に各自のテクニカルな楽器が絡むので次元の違うRockが誕生している。
    結果、Rock史における傑作として名を残すアルバムとなった。本作、「名盤」という言葉を迷う事なく使用させてもらう。
     
    さてこの名盤、正直筆舌をするのは難しい。音が難易というのではなく解説だけで長大になる感があるから。又、一聴して理解出来るアルバムでもないだろう。音の仕掛けや歌詞との整合を理解するには聴き込む必要のあるアルバムと言える。
    この名盤は再生装置に関わらず高音質が楽しめるのも特徴として上げたい。
    基本的にアルバムのコンセプトはNealが聖書の「つむじ風(主の降臨、災いの比喩)」をモチーフとしたデモをTAで仕上げている。
    アルバム内12パート、それぞれ各曲個別に聴いても楽しめる。
    尚、各曲における作詞/作曲のクレジットは明記されていない。
    (WRITTEN by TRANSATLANTICの表記)
     
    I. "Overture / Whirlwind"
    大きな物語を予感させるSEから幕が開き静かなMarc Papeghinのフレンチホルンに引き継ぐ。この曲はKBによるオーケストレーションが全般を支えている。
    壮大にして力強い第一主題が登場。TAはメロを凝るがすんなり聴ける良さがあり本作でもそれは貫かれている。第二主題がストリングスとGをユニゾンで奏で登場。重いテーマを聴かせ、次に軽快でクールな第三主題が心地よく登場する。
    この第三主題から物語は進んでいく。これらの主題はアルバムで重要なテーマを毎度奏でていく。曲後半に第一主題に戻り、2ndでもゲスト参加したChris Carmichaelのチェロが物悲しく登場し曲を閉める。(Chrisの生ストリングスは本作で音の厚みを増す要所で都度登場する)
     
    II. "The Wind Blew Them All Away"
    チェロから引き継がれた音がメンバー全員の泣くような旋律に姿を変える。劇的なKBと咽び泣くG。全体にアクセントつける激しいB、旋律とシンクロするDr。2曲目にしてヴォルテージのメーターが振り切れる。
    途中第一主題を登場させミステリアスな残響で静かに終える。
     
    III. "On The Prowl"
    jazzyなローズが曲を引き継ぎ渋く続く。クールなハモンドとBのコンビネーション、そこにbluesyなGが絡みホーンシンセが続く。曲は徐々に盛り上がり渋い展開に移りながら第一主題の変形を奏で次につなぐ。
     
    IV. "A Man Can Feel"
    theatrical な出だし、そして高らかなヴォーカルコーラス。曲は調を変え前3曲とは違う重厚感と爽快感を交えながら進む。第四主題が登場し、曲調を明るくしながら迷宮のメロトロンのサウンドと共に重厚なサウンドに引きずられていく。
     
    V. "Out Of The Night"
    軽快的な始まりから牧歌的な第四主題を絡め、そしてまた軽快的な曲調後に良質なPopサウンドの第一主題が登場する。各自がヴォーカルを取りその旋律をGが歌う。そこにシンセがユニゾンで絡みながら次に引き継ぐ。アルバム内では力を抜いて聴ける曲。
     
    VI. "Rose Colored Glasses"
    美しいアコギが前曲から引き継がれヴォーカルの後ろでチューブラーベルが鳴る。静なる音を聴かせながら曲が徐々に盛り上がる。途中、第一主題がホーンサウンドと共に少し登場。牧歌的な歌が再現され重厚でスローな第三主題を迎える。
    重厚なB音と鳴り響くチューブラーベル、咆哮するGが重なりオーケストラ風味のKBが支え、Drが強いアクセントをつけていく。
    弦楽も加わり心を鷲掴みするヴォーカルが第四主題を歌い上げた後、第一主題をGとメロトロン、KB群で盛り上げて曲は終わる。
     
    VII. "Evermore"
    変拍子のピアノから静かに始まり突如高度なテクで皆がタイミングを合わせ、クールでスペーシーな展開が広がる。このクールさは彼らのバンドの良い所取りをしたサウンドだ。テクニカルで力強くシンフォでキャッチーで心地よい。
    渋みのあるGソロやAOR的なヴォーカル、強烈で手数の多いB、どの音もキレが良いDr。曲は4分ほどで終わる。
     
    VIII. "Set Us Free"
    そして第三主題が高らかなホーンシンセを引き連れまた登場。その主題後、STEELY DAN サウンドが突如登場。音質まで同じだ。クールな展開を2メロ加えたあと、第三主題を間奏曲的に形成。その後またSTEELY DAN に。
    Sympho-ProgとWest Coast サウンドの合体した音は実に新鮮だ。SBの音とは違うクールさがある。
    曲後半で第二主題を少し奏で、ピアノをメインにした不協和音で曲を閉じる。
     
    IX. "Lay Down Your Life"
    重厚なストリングスサウンドと攻撃的なメロトロンの音で始まる。ゴスペル的なフレーズをサビで展開し曲を盛り上げる。Drのタム類が心地よく舞う。ここではProgサウンドと米国南部の音が混じる展開で新鮮だ。
    バックの音はとても凝っていて、一つ一つの音を聴くと妥協無しと言える。
    攻撃的なGソロを挟み曲を終えていく。
     
    X. "Pieces Of Heaven"
    funnyな出だしで始まりTAのアンサンブル妙技を聴かせながら徐々に壮大さを増して曲が進んでいく。
    Drが乱れ打ち、メロトロンの奥深い音とピアノが曲を終わらせる。
     
    XI. "Is It Really Happening?"
    曲頭はピアノとメロトロンが葬送的に奏でながら静かに進みヴォーカルへとつなぐ。このヴォーカルはワンフレーズで展開されていく。何度も問いかけてくる歌詞。そしてピアノがその旋律を優雅なアルペジオでなぞりながらGソロへとつなぐ。
    激しいDrと攻撃的なハモンドがこれを盛り上げホーンサウンドが重なり、速度を増して曲を劇的にしていく。終盤、曲調を変え変拍子の演奏をテンポを変えながら聴かせ、慌しくテクニカルに曲を終える。
     
    XII. "Dancing With Eternal Glory / Whirlwind (Reprise)"
    喧騒が静まり優雅なピアノで始まる。曲構成は2パート。先ず牧歌調の歌が聴けバックでホルンとG音が空間に広がる。
    第四主題のバラード調の歌は調を変えながら高く歌い上げる。曲中半で弦楽が煌びやかに盛り上げながらKB群と共に泣きのGソロを待つ。Gソロが終わると第一主題がテンポを変え登場。主調で奏でられ "I" パート部のリプライズ形式でエンディングまで持っていく。この効果は曲終盤でアルバム最高音圧となり歌も演奏も和音を重ね、ほぼクラシック音楽の大型交響曲化した形となる。
    和音禁則を守りながら弦楽と管楽のアンサンブルを平行和音を使いながら壮大な聖歌的賛美でアルバムをまとめていく。TAはこのアルバムの最後の最後で伝統的なクラシックの、それもグレゴリオ的な和声を含ませた。
    エンディング部は"I" パートのアルバム最初部を劇的に同じストリングスでアレンジをし再現させて感動的に曲の幕を引かせる。そしてシンセが最後逆位相的にフェードアウトしていく中、賛美歌のフレーズが一瞬微かに聴こえる。
     
    これが自分が語れる名盤の曲話し。言葉でこの名盤を表現するのは難しいが出来る限り限られた紙面ではあるが書いてみた。
    本作が未聴ならば是非聴いて頂き沢山の事を発見して欲しい。
    Rockファンはもとより音楽ファン、オーディオファンすらも唸らせる作品。この名盤にはあまりに多くの宝が埋まっている。
     
    MixingはRich Mouserで前2作と変わりない。こじんまりとした音でカチッとした音が得意なスタジオだが本作では違う。大きなダイナミックレンジに奥行きがもたらされている。とかくパワーを要求するこの手の音楽に次元の違う音を組み立てた。
    どんな再生装置でも通用するような音質で仕上げられており、Robert VosgienのMastering技術の高さも伺える。
     
    他本作では、、、
    PeteのBの凄さを理解出来る。とかくシンフォサウンドに隠れてしまうB音を彼のセンスとテクで押し出せた見事な音録りと編集。
    Mikeのドラミングは音数の多さもさることながら音質や細かなパーカス音まで実に凝っている。彼は優秀なアレンジャーだ。
    Roineの甘いG音、泣きのG音、厚いバッキング音、クールなカッティング、幻想的な音はもはや誰に似てるという次元ではない。
    NealのKBはSympho-Progのお手本のようなもので計算しつくされいる。テクもあるが音のまとめ役は名指揮者のような感がある。
    各自のヴォーカルも持ち味が出ている。特にコーラス部のアレンジが上手い。
    尚、毎度のことながら通常盤、スペシャル盤、デラックス盤がある。
    その別CDにはGENESIS, PROCOL HARUM, AMERICAやTHE BEATLES, SANTANAのカバーやTAのセッション等が収録されている。
     
    この名盤が、、、
    「曲が長い」「聴いていて難解」「もっとRockして欲しい」「歌モノをもっと入れて欲しい」「Prog度が足りない」「HM度が足りない」
    そんなことをよく耳にする。音楽は趣味の世界だ。万人を満足させる音楽はこの世に一つもないと自分は思う。
    多くの音楽性が入ったこの盤、そこでどこに何が足りないのか、不服なのかは人による。どこが気に入るかも人による。
    が、"The Whirlwind"という作品は評価というものを恐れない作品だ。
    又、あまりビジネスを頭に置いて制作された作品ではないだろう。
    何せRock分野で80分近く組曲形式とはいえ、1曲内に収録してミリオンが出せる時代ではないし、気楽に携帯プレーヤーで聴ける音でもない。ましてラジオ局ではon airが厳しい。ネットでUpされたとしても曲の長さや音質問題よりTAは聴かれない可能性がある。
    では何故彼らはそのような事を理解して本作をリリースをしたのか?
    多分彼らはこの"The Whirlwind"という旋風で革命を起こそうとしているのだと思う。
     
    <聖書の旋風は卑しみを追い払う風でもある>

    この盤の風を感じ、その音を聴き、それが少しでも理解が出来る人は、きっと、きっと、色々な音楽を理解してくれている人だろう。
    そんな人達と一緒に旅をしたい。
    彼らの乗った飛行船は長い旅に出ている。そして一つの理想とも言うべき地に辿りついている。それが"The Whirlwind"。
    ないものねだりより、あるものの素晴らしさを感じ、そこから音楽の放つ自分自身の旅に出てみてはどうか?
    空想する喜びを彼らは構築してくれている。それを聴かずして、ないものねだりの旅を続けても時間がもったいない。
    80分でその至福の旅が出来ると思えば素晴らしいことだと思う。
     
    <旋風は新しい何かを構築する>
     
    大西洋を飛ぶ飛行船は東洋の島国に立ち寄り、そこで革命をもたらしてくれるのか?
    それには、、、皆のナビゲーションが必要。
    日本でも旋風を巻き起こし、新しい時代を構築しようではないか。
    名盤を耳だけに閉じ込めず、目でも確認したいではないか。
    そして、ずっと、ずっと、その素晴らしい演奏を記憶に留めておきたい、そう願う日々。
     
    補足)
    各メンバーの本作以降の動向で注目することは、
     
     ・DREAM THEATER "Black Clouds & Silver Linings" (2009)
     TAと同じような限定盤手法でアルバムをリリース。この作品後にMikeはDTを脱退
     した。
    ・EDISON'S CHILDREN "In The Last Waking Moments..." (2011)
     Marillionから派生しPeteが組んだユニット。Marillionとは違う世界観でTAの3rdで
     得たシンセ・オペレーションが生きている。
    ・THE FLOWER KINGS "Banks Of Eden" (2012)
     Prog史上に残るアルバムをリリース。TFKは今でもSympho-Progの王道を歩く。
      (TAの2nd, 3rdからの影響が感じられる)
    ・FLYING COLORS "FLYING COLORS" (2012)
     Progとは違うニヒル味でツウ好みなRockバンドをNealが組む。Mikeも参加。
     他、Steve MorseやDave LaRue 等も参加している。
     
  • STUDIO 4TH

    Kaleidoscope
    (4th : 28/January/2014)

    MANIAC! impression
    Author : Mystery Passenger

    前作 "THE WHIRLWIND" (2009, 3rd) 以降、メンバーの活動は多忙で、オリジナルバンドでの制作、他アーティストやバンドへのゲスト参加等、相変わらず精力的に活動をしていた。
    その多忙の中、この4th "Kaleidoscope" の制作アナウンスが2013年秋にされた。そして2014年1月28日、リリースされた。
    その作品においてTRANSATLANTIC(以下、TA)のメンバー変更はない。
     
    ・Roine Stolt:
     Ele G's, Vocals, Percussion, Aco 12 String and Additional KB's
    ・Pete Trewavas:
     Bass Guitar and Vocals
    ・Neal Morse:
     KB's, Aco G's, and Vocals
    ・Mike Portnoy:
     Drums and Vocals
     
    前3作のレビューを読んで頂けると分かるがメンバーの表記クレジットがあっさりした。しかし担当楽器やソフトウェア等は3rdと同様と思える。
    (各使用楽器やソフトがサイト等でアナウンスされている写真と整合して)
    又、ゲストに御馴染みのChris Carmichael (Cello)、TA5人目のメンバー Daniel Gildenlöw (本作ではVocalで1曲のみ参加)、そしてエンジニアの Rich Mouserがペダル・スチール・ギターで1曲参加している。
    アルバム全体として「TAの1stと2ndの音楽性を持ち、大袈裟なシンフォ性を抑えた作品で欧州的なProg色を出しながら懐古的なRockサウンドも併せ持つ」といえようか。
    上記に記したメンバーのクレジット順位はそんなアルバムの印象をほんの少し物語っているかもしれない。
    Rockファン待望の作品でありながら、微塵も堅苦しさや大袈裟な誇張された音を聴かせず、単純に我が道を行く前人未到のRock音楽へと進んでいることに脱帽する。
    こちらも誇張せず書かせてもらうが「(2014年現在)Rockの進化をリアルに堪能出来る、後追いを嘲笑うアルバム」と言わして頂こう。
    尚、サウンド面ではNealが3rdまで大きな核として存在していたが本作では4人の音が平均的に取れた作品、でもある。
    各曲の作は4曲目以外はTA全員で表記されている(4曲目はNeal作)。アルバムのプロデュースはTA。
     
    1. "Into the Blue"
    Chrisの美しいチェロをイントロから聴ける5部構成曲。静かな出だしは2min弱程で終わり突然TA節全開となる。それはテクニカル且つ激しい展開。
    リズム的にはいつものTAだが重さがある。特にRoineのギターが攻撃的だ。なのでDREAM THEATER(以下, DT)を彷彿させるがそこはTA、ヒネリが効いていて連打する激しさの中に欧州サウンドを絡めてくる。
    6min過ぎからは北欧音を醸し出すサウンドにNealのヴォーカルが登場。この時点で本作には大きな特徴が出ている。
    イントロの長さがTAらしい、いや正確には各自の音楽的な好みが出ている。これは前3作と変わりはないのだが、音の繋ぎ目が以前と比べスムーズになっている。
    この曲は単なる曲を繋げてみた、というものでないと感じる。良いリフが浮かんだからそれを応用して長く演奏しよう、という意志が感じられない。
    つまり1970年代の英国の良質Progのような流れの中でどんどん音楽を出していくイメージと似ている。
    曲は重さが戻る展開と各自がヴォーカルを取る展開と膨らんでいくが、途中3rd的な和音構成があったりしてニンマリしてしまう。
    テク的にはこの曲で驚くことはない、但しドラムを除いて。Mikeのドラムやパーカス類は絶好調。
    13min辺りで聴けるジャム的なところでの後ろで聴こえるドラムとパーカス音は絶妙。(パーカスはRoineかもしれない)その部分のPeteのハーモニクスも渋いしNealのKBは音色に味がある。
    曲は15min過ぎから激しさを増しMikeのキック癖がよく出てきてDT的な感じ。そして17min前からProgファンへのサービスが待っている。
    この部分では実にフィットしたDanielのヴォーカルが聴ける。(もう正式メンバーでいいだろうと思うがそこはTAの気持ちに任せよう)
    1stのアルバムを想起させながら曲は進み、Roineの泣きギターが吠え、メロトロン・サウンドがハーモニーを支えリズムがアクセントをつけながらProg色全開でⅱ部をリフレインしながら感動的に幕を閉じる。
    個人的には歌詞の内容も注目してもらいたいと思う。多少Nealの宗教色も出ているが内省的にならない大きなイメージが浮かぶ言葉が並んでいる。
    正直、この曲だけで他のバンドならアルバムが制作出来るであろう。が、TAは惜しげもなくここで1曲目を締める。圧巻なる幕開け曲、ここにあり。彼ら怪物にとり25minは短いのであろう。
     
    2. "Shine"
    1曲目とはガラリと変わりフォーク的な曲で幕を開ける。Neal的な感じの曲であるが今までのTAとどこか違う。
    バラードをTA風に仕上げている中、何かTA自体について歌っている気がしてならない。「輝け・輝け・・・」と繰り返すサビ部、そこに彼らの静かな決意が感じ聴ける。
    Roineの泣きギターソロが入ると、この曲が俄然TFK的になる。そしてヴォーカルが戻ってくると又TAでありながら今までと違うTAが聴ける。
    「自分達は輝く、、、時間は消えても、、、何事にも諦めず、、、僕達が光りを上げよう。夢を見る人に癒す人に」そんな歌詞をNealが優しく歌う。
    これはファンへ捧げた歌、だからいつものTAとは違うバラードなのかな、と思った。
    そしてTAが初めて制作したPVは本曲、それを思うと尚更そんな気がする。TAのメンバーがファンの為に奏でた特別な普通の曲、そんな言い方でどうであろう。
     
    3. "Black as the Sky"
    シングルカットが切れそうな3曲目はProg的であるが親しみやすい曲となっている。ここも以前のTAと違う。
    「自分達はProgをしながらシングルカットだっていけるぜ!!」と自信を出している気がしてならない曲。そしてそれは実証されている。後は本当にシングルカットにするかだが。。。
    (曲尺も6:43で抑えていることから「On Airでもヨロシク!!」という感じがする)
    出だしから曲を終えるまで軽快でありながら憎たらしい程の隠れ音を出している。それは全楽器に共通する。又、ヴォーカルを交互に取るところも「もう参ったよ」と言いたい。
    この曲をあっさり聴くと罠にはまる。それは各自の音を分解してみれば分かるが、相当音色と和音重ねを凝り、ドラムの勢いを均一に保ちながら難儀なアクセントを所々に入れる。この曲でベースのゴリ感はリズムに合わせ強調されている。
    TAならではの曲でありProgバンドが陥る「テクに走る・難しい曲構成を組み立てる」を避けながらもそれをしっかりとこっそり内包している。
    3rdがシングル曲への挑戦であったのに対し、このアルバム3曲目でTAは「自分達もシングルカットやってみるか」という王者の貫禄を聴かせる。
     
    4. "Beyond the Sun"
    TAお得意のピアノをバックに切々とNealが歌うバラード。Chrisのチェロが美しく儚い旋律を捉えている。エンジニアである Rich Mouserのペダル・スチール・ギターも上手い。
    この曲は5曲目への繋ぎ曲といえよう。Nealの作だがTAの一つの特徴でもあり、他のRockバンドでは中々ここまで深い音が出せず、又ばっさり音数を少なくする勇気はないであろう曲。
    TAのアルバム高評価は、曲の良さやテクニカル面と曲構成、高音質にあるが、この曲を導入出来るアルバムの構成の手腕を称えてもよいと思う。
     
    5. "Kaleidoscope"
    ほぼ4曲目から繋がる5曲目、とても興味尽きない曲でレビューは厄介な曲。3rdとは違う入り組んだ曲と現代版Progの進化形であるから。7部構成曲。
    曲的には4人の個性を存分に出しながらDT基調、と言えるかもしれない。しかし明らかにTAとしても進化した曲であるのは瞭然、新しい試みと過去の良質音楽の合体だ。
    32min程の中にRockとして多くの音楽性を詰め込み、そこにテクニカル面と曲構成を上手く組み合わせ万華鏡化させている。この曲が3rdと共にコンサートで演奏されたら愕然としてしまう。
    イントロは4minほどで終わる。その4minでも万華鏡は展開している。音はMikeの金物の音がとてもよく録れておりPeteのベースの音が普段のTAより丸くなっている(ゴリ感が少ない)。
    メロ部をしっかりさせながら後ろの構成は高度、そしてテクも聴かせる。その熱い演奏はこのイントロだけで現存するRockバンドの頂点に君臨していることを証明している。
    ヴォーカルが入ってくると先の構成密度が増していく。7min過ぎのギター・ソロ部からEuro Progの美しさと壮大さが1minほど聴け曲が迷宮に入っていく。
    この曲でのEuro Progの雰囲気はどこかイギリスやオランダ色があると感じる。(ボーナスCDからもそれは窺えるが)
    迷宮を抜けた9min過ぎよりシンフォ度が増し再度ヴォーカルが出現。この辺りからメンバー全員の持ち味が全開となっていく。静かに進む中に個性がぶつかり合っていて静かに音が発火している。
    10min過ぎからTHE FLOWER KINGS "Banks Of Eden" (2012作) のアルバム曲にある展開をチラリと展開する。
    12min手前よりファンタジー色を強めるが、レトロ的な音色によるシンセ・ソロ効果が上手い。(いや、彼らに「下手」はないのだ)
    そして又、ギター・ソロが登場。怒涛の前兆を予感させる。
    が、しかし予測に反し14minから美しい流れが続く。この旋律もイギリスとオランダ色を感じる。
    17minから再び美しく哀愁のメロディがチェロによって流される。ここではどの音も綺麗に間近に感じられる。この曲以外でも感じられたがどうもエンジニアリングで立体感を出す効果をしているようだ。
    露骨ではないが、コンサート会場にいる雰囲気にスタジオミックスしたような音を感じるのはTAの新しい側面で意図的なものを感じる。
    曲は穏やかな調子になり、アコウスティック感を出しながら徐々に盛り上がっていく。23min過ぎでDTスイッチが入り英国伝統のRockと融合していきながら、SPOCK'S BEARDスイッチも追加。
    3rd以降よりMikeとPeteの音のバランスがいいが、本作も如何なく発揮されており、この曲でそのことが多く聴ける。3rdで聴けた曲に似た展開を少し出しながらTHE FLOWER KINGSスイッチをON。
    27min過ぎからTAというバンドがどうのこうのではなく、Rockという音楽自体にチャレンジをしている凄さが聴ける。そして最後にはMARILLIONスイッチも押され曲の壮大なる万華鏡が全開となる。
    そしてTAにしては珍しくフェードアウトして曲は消えて行く。
     
    本作での特徴をまとめてみる。
    ■アルバム全体
    3rdでの壮大な展開は少ない。しかしTAとしての特徴が明確化された。それは彼らの所属していたバンドを融合させ新しい音を目指している点にある。今までは曲の中に彼らのオリジナルバンドの個性を所々出しTAの色を出していたが、本作では曲全面に出しそれらのバンドを凌駕しようとしている感がある。ミュージシャンとして音楽制作者として4人は世界最高峰にいる。その4人の個性良いとこ取りをやめ、全部合わせてTAとして昇華し始めている。なので3rdのような一大コンセプトではなく新しいRock音楽を目指した旅に航海の舵を切ったと言える。
    3rdでRock音楽の表現を極めた彼らは羅針盤の動きを感じ、1stと2ndの音楽性に戻しながら、「自分達が目指す音楽は、自分達のオリジナルを超える場所、と見極め、より精密なRock音楽と、より高度な曲展開を試みる航路を2014年より進んでいる。」
    彼らの年齢を考えると最盛期であり(才能や感覚、テクの衰えがあるのか?とさえ思える長き活躍なので「最盛期」という表現は長期に及ぶ事を付記しておく)、現代のRock音楽さえも変えようとしている本作はミュージックシーンへの貴重な試金石になると思える。
    地味、という言葉は本作には通用しない。これをお読みの方はTA3rdの圧倒的な音と比較もするだろう。そしてご自分の持つ音盤達とも比較をするだろう。そこで再度冷静に本作を聴いて欲しい。この作品を上回るアルバムは見当たるかを。自分はある。但し卑怯な方法で存在する。
    それはTAの1st, 2nd, 3rd の全作を足した場合本作を上回る、という回答だから。実に困った作品をTAは世に出してくれたものだ。
     
    ■楽器類
    Nealのキーボードの音が幾分抑えられているが音質は凝っている。本作ではMikeのドラミングが飛び抜けている。
    Peteの音は過去作よりもゴリ感はない。しかしパワー感があり低音を響かせる音録りとミキシングの効果が上手く発揮されている。
    Roineのギターは過去3作よりも伸びやかに謳うソロが多い。ギターの音圧も高くなりその分Nealのキーボードが抑えられた、という感もする。
    ヴォーカルはNealがメイン、ここは変わらず。他の3人は随所に得意メロ部を歌うが、相変わらずバランスが良くて感心する。
    (TAにリードヴォーカルは不要と思える)
    これに超マルチ・インストゥルメンタリストのDanielがコンサートでサポートするのだからTAの演奏面は無敵としか言いようがない。
    本作において前3作と比較して特殊な楽器やエフェクターの使用はないと思える。2曲目でシタール的なサウンドが聴けるところくらいで、あとは特筆する音色もない。小賢しいデジタル演奏は後ろにして真っ向、直球を投げ込んできたアルバムであろう。
    ミュージシャンという職は彼らには天職だ。その彼らが本作で少し懐古的な音やフレーズを出してくるのは、彼らなりのレジェンド達へのリスペクトと思う。
     
    ■スタジオワーク
    自分の知る限り頂点レベルにある。録りもミキシングも「いつもの所」で、Nealがアウトラインを録りそこに音を重ねていっていると思われる。
    以前と違うのは臨場感、ここにつきる。カチッと決まった各自の音の定位、高音質な低・中・高域。そして定位を固めている中、金物系の音が後ろで鳴る臨場感。特にライド響きが中央から右20°くらいの位置で鳴り、綺麗に音が録れている。定位がしっかりした中で、隙間を縫うのではなく、あくまで「後ろで鳴っている」感を出している。この10KHz以上の音がよく録れている。
    本作はコンサートの感覚を出しながらリスナーを音楽の旅に誘う。アコギの間近感やキーボードの残響処理はとてもよく計算されている。
    ギターとキーボードはダブを多くしているが、3rdとは違い壁は作っていない。定位重視型なので音をハッキリ聴かせる工夫は細部までされており、ダブが多い楽器でも音同士が潰れないように配慮されたミキシングは見事だ。これらはTAの十八番でもあるが音編集は曲に大きく左右される。TA4人が全員制作者としても優秀なので、複雑な曲でも定位型Rockサウンドを成し遂げた、と言えるかもしれない。
    彼らの音楽と共にスタジオワークも高い次元にあるので、同系統のバンドやアーティストは本作を聴くとこのアルバムの音を分解しだすだろう。しかしそれには精度の高い再生装置が必要になる。TAは聴く者にも挑戦をしてきている。
     
    ■カバーアート
    個人的にはSilas Toballにお願いしたところ。現在、TAにおいて自分の唯一の不満はカバーアートの質。
    ここは思い切ってもっとアートなものに転換をお願いしたいところ。
     
    さて紙面が尽きてしまった。
    TAの発表したアルバム4作、いずれもRock史に重要な作品となっている。彼らは2014年1月現在活動はActiveだ。
    この日本に呼べないのは何故か?何故彼らの乗った飛行船は日本に寄らないのか?色々な問題があろう。
    しかし、今を生きている日本のRockファン、いや日本の音楽ファンは貴重な歴史の証言者になる資格を、、、失っている。
    小さい世界の音で満足するのか?それは個人の自由でいい。手軽に観に行ける音楽でいいのか?それは個人の自由でいい。
    しかし大西洋では、とある音楽の太陽が輝いている。青い中で。暗黒の中で。そこには万華鏡の世界がある。
    「稲妻に乗れ」、そう飛行船のクルー達が歌っている。そして「人生を変える事は出来る」とも歌っている。
    我々は4年、彼らの新譜を待った。そして彼らの乗る飛行船がまだ日本に舵を向けていない。
    日本の個人の自由なる魂よ、早く気が付いて。彼らの飛行船が歴史を作っていることに。彼らと共に歴史を作れることに。
     
    尚、本作は、本編1枚のみの通常盤、ボーナスCDとメイキングDVDを加えた3枚組スペシャル・エディション(日本盤はこれ)、スペシャル・エディションに本編の5.1chミックス盤を加えてLPサイズの豪華パッケージに入ったリミテッド・エディション・アートブック、3枚組LPプラス2CDのバージョンがある。(下記にボーナス盤の曲を紹介)
     
    Bonus Disc:
    1. And You and I
    2. I Can't Get It Out of My Head
    3. Conquistador
    4. Goodbye Yellow Brick Road
    5. Tin Soldier
    6. Sylvia
    7. Indiscipline
    8. Nights In White Satin
     
    ボーナス盤はツウ好みのカバー曲ばかり。特にムーディー・ブルースの「サテンの夜」は出色の出来。
    他の曲もオリジナルを忠実に守りながら楽しく演奏している余裕が心憎い。
     
    (追記)驚くべきことにボートラのCDの音質、オリジナルと合わせてあります。
    つまり音質や各楽器のパン(定位位置)まで合わせてあります。
    とんでもない拘りというか、もはやオリジナル・ストーカー状態なTA。。。
  • DVD TILBURG & MANCHESTER

    More Never Is Enough
    (25/October/2011, Live DVD)

    MANIAC! impression

    Author : Mystery Passenger


    演奏解説を掲載します。
     Coming Soon...
     
    ■TR's
     
    CD 1 (Total Length 79:45)
    - Transatlantic Live In Manchester
    1. The Whirlwind (79:45)
     
    CD 2 (Total Length 71:08)
    - Transatlantic Live In Manchester
    1. All Of The Above (31:57)
    2. We All Need Some Light (10:22)
    3. Duel With The Devil (28:48)
     
    CD 3 (Total Length 39:19)
    - Transatlantic Live In Manchester
    1. Bridge Across Forever (6:02)
    2. Stranger In Your Soul (33:17)
     
    DVD 1 (Total Length 81:15)
    - Transatlantic Live In Tilburg
    1. The Whirlwind (81:15)
     
    DVD 2 (Total Length 143 Minutes)
    - Transatlantic Live In Tilburg
    1. All Of The Above (29:20)
    2. We All Need Some Light (9:56)
    3. Duel With The Devil (28:53)
    4. Bridge Across Forever (5:58)
    5. Stranger In Your Soul (38:56)
    6. 2nd Encore: Return Of The Giant Hogweed (Genesis) (9:05)
     
    Extras: STRANGER JAMS Clips
     
    7. Cologne - Live Music Hall (May 8th 2010) (06:03)
    8. Stuttgart - Longhorn (May 9th 2010) (06:35)
    9. Esch Alzette - Rockhal (May 10th 2010) (05:34)
    10. Pratteln -Z7 (May 18th 2010) (07:44)
     
    ■Musicians:
     
    Roine Stolt / Electric Guitar, Vocals
    Pete Trewavas / Bass, Vocals
    Neal Morse / Keyboards, Acoustic Guitar, Vocals
    Mike Portnoy / Drums and Vocals
     
    Daniel Gildenlöw / Keyboards, Guitars, Vocals and Percussion
     
    ■Production
     
    Mixed by Jerry Guidroz
    Recorded live in Manchester, The Academy, May 22, 2010
    DVD filmed at the 013 in Tilburg, The Netherlands, May 20, 2010
    Front of House sound by Rich Mouser
     
    Label: Radiant Records

    20/May/2010 
    Tilburg 013, The Netherlands

    コンサート "参戦" レポート 1日目
    Author : Y.S,  Photos : Frenci Vervest

    オランダの会場Tilburg 013は、ファンの間では音が良いと言われているそうで、TRANSATLANTICの「Live in Europe」、 THE FLOWER KINGSの「Instant Delivery」のDVD撮影が行われた会場でもある。私はずっと前からこの会場に来てみたかった。

    夜8時開演のところ、4時から並んで最前列の真ん中あたりをゲット!振り返ると満員の観客。 あとでRoineがMLに投稿したところによると、2,200人ものオーディエンスだったそうだ。

     

    予定の20分もすぎてからようやく暗転。サーチライトが飛び交い、メンバーが現れる。 左からNeal Morse、Roine Stolt、中央の奥の方にDaniel Gildenlöw、そして、Pete Trewavas、Mike Portnoy。 Danielはアンプの上に乗ってポーズ。シルエットがかっこいい!

    スタートはもちろん新曲"The Whirlwind"だ。オーケストラのSEが徐々に大きくなり、待ちに待った瞬間が! アンプの上からDanielがかっこよく飛び降りる。 一音目から圧倒される!さすが013、噂どおり迫力満点。しかもそれぞれの楽器の音がキレイに聞こえる感じだ。 でもギターの少し音が小さく聞こえるのは私の欲だろうか?Roineも何かサウンドを気にしているようにも見える。

     

    PeteのベースソロからRoineのヴォーカルに入るあたりはCDを何度も聞いて、ライヴの様子を想像して、ドキドキしながら、 どんなに楽しみにしていた事だろう。TRANSATLANTICでのRoineはリラックスしているように見えた。 たぶん、彼自身のバンドTHE FLOWER KINGSでは色んな事に気を配らないといけないけど、このTAツアーでは、演奏に集中しやすいのだろう。とても良い感じだ。

     

    このショウで驚いたのがMikeのパフォーマンス。 実はRoine以外のメンバーは初めてだったといえば、多くの人が「そりゃ感動しても仕方ないよ!」って言ってくれると思う。 雷神のようなドラミングはもちろん、オーディエンスを盛り上げるエンターティナーぶりが素晴らしかった。 「テメエら、もっと盛り上がれ!」的な迫力にすっかりノセられてしまう。「番長」の異名も納得。 うかうかしているとスティックで指摘される観客も(笑) 今日はMikeの前はファンの女の子たちが沢山いた模様で、彼の”秘儀”「スティック投げ」の大安売りだった。

     

    Peteは飛んだり跳ねたりしてて、とてもエネルギッシュだった。見てると、こっちまでピョンピョン飛んでしまう。 この日はPeteが一番近かったので彼の素晴らしいプレイを堪能出来た。ああ、楽しかった。 特に"All of the Above"のジャジーなベースは「SMPT:e」発売以来、すっと生で見てみたいと思ってきた。 もう、大感激だ。私はMARILLIONのライヴは見た事がないので、そんなPeteのアクティヴさはとても意外だった。 あとでMARILLIONファンの友達にそう言ったら、「MARILLIONでも、いつもあんな感じだよ。」とのこと。

     

    Nealは、DVDなどで見ていると、目立ち過ぎてるような感じがしていたけど、実際はそんな感じではなく、 バンドの一部となって溶け込んでいた。なかなか好印象なナイス・ミドルである。 彼はキリスト教に熱心なのでステージ上でも、両手を挙げて「おぉ、神よ~!!」・・・みたいなパフォーマンスも多かった。

     

    そして、TFKに在籍していたこともある、スウェーデン組のDanielの活躍の素晴らしい事と言ったら!! 彼のセットだけでも凄い事になっている。Danielに向かって左側にキーボードとマラカス、タンバリン、ウィンドチャイムなどの パーカッション。 エレクトリック・ドラムのようなものもあった。右側にはアコギをスタンドで立ててある。このアコギ、曲の途中でPeteもYESの"And You And I"のイントロを弾いたりしていた。時々顔を上げて周りを見回すのだが、これはSteve Howeのモノマネらしい。(笑)。 それよりも、Danielの身長にあわせて設置してあるギターを一生懸命背伸びして弾いてる姿がなんとも可愛かった。 背伸びしてもまだ精一杯と言う感じだ。

     

    さて、Danielのセットに戻ろう。もちろん、彼のテリトリーの両サイドにはヴォーカル用のマイクも完備。 アコギを弾きながらでも、キーボードを弾きながらでも歌う事が出来る。 それだけじゃない。ギターを弾きながらパーカッションを叩いたり、キーボードを弾いたりするのだ。 パフォーマンスの方も、ハードロッカーよろしくベドバンしながらギターを弾いたりと超暴れまくり! 彼の周りだけ汗が飛び散っている。彼がギターソロで前に出てくると汗がかかりそうだった。

     

    新曲"The Whirlwind"が終了すると15分の休憩。

     

    後半は"All of the Above"からだ。ヨーロッパ公演も後半になると、色々な"遊び"が入ってくる。 NealのInner Circle情報によると、それはツアーの途中で少しずつ追加されていったものらしい。 例えば、"All of the Above"の途中にあるピアノ・ソロが「マクドナルドのCMみたいだ」と、Danielが言った事がきっかけで、「I'm lovin' it!」とコーラスを入れてみたり・・・。しかもそれがカッコよくて、どう反応したものかポカンとしてしまった。でも、ワンテンポ遅れて沸き起こる笑い声で、笑うトコだったのね~・・・と気付く(笑)。 それと、「The Whirlwind」限定盤のボートラに入っている"Soul Sacrifice"のイントロが思いがけず入ったりして、 もうキャ~って感じで大熱狂してしまった。残念ながらイントロだけでソロまで演らなかったんだけど、それは曲の途中だから仕方がない。

     

    カヴァーといえば、"Duel with the Devil"で"Highway Star"、"Stranger in Your Soul"で"Smoke on the Water"もそれぞれ途中で 少し入った。そんな時、MikeとNealはノリノリなんだけど、Roineは淡々と自分のパートを”義務的に”弾いてるし、 PeteはMikeとベースをスイッチするんだけど、それが、私には、いじめっ子にベースを分取られたように見えた(^^;・・・ そんなアメリカ組vsヨーロッパ組のステージ上の対比が面白かった。

     

    "Duel with the Devil"は、緩急自在のめまぐるしい展開で少しも飽きないし、途中で"Highway Star"のフレーズが飛び出してくるご愛嬌 も楽しい。Danielは、殆どがバッキング・ヴォーカルだったけど、この曲では、一か所だけリード・ヴォーカルをとり、 その素晴らしい声を聞かせてくれた。友人いわく、「彼はこのツアーで名声を得たわね」。

     

    "Bridge Across Forever"では、心をこめて歌うNealの歌唱。彼とRoineが2人だけでステージで繰り広げる優しい音の世界。しーんと静まりかえる観客。 神々しいようなライト…幻想的で本当に夢の中にいるようだった。

     

    この日特筆すべきは、セカンド・アンコール!なんとこの日はGENESISの"The Return of the Giant Hogweed"を演ったのだ! 確かツアー中唯一だったはず。しかし私はこの”栄誉”に浴することが出来なかった。 セカンド・アンコールのことまで考えてなかったので、うっかり、席をはずしてしまったのだ。 戻って来た時にはすでに始まってて、背の高い西欧人たちの後ろからではRoineの金髪がチラチラ見えるくらいだった。ああ、残念・・・ Hogweedが終わると、大興奮&大熱狂する観客にマイクが「頼むよ、帰ってくれ!!もう終わりだ!」と叫んでいるのが見えて、 笑ってしまった。

     

    全ての演奏が終了すると、0:20くらいになっていた。休憩が15分あったものの、おおむね4時間にも及ぶショウだったわけだ。 凄い・・・。しかし本当に堪能した。全てが素晴らしかった。

     

    帰ったのは午前1時半過ぎ。目を閉じるとRoineのステージ姿が目に浮かぶし、頭の中でサウンドは鳴り止まない。 とうとう一睡もできぬまま朝を迎えた。

    22/May/2010
    Manchester Accademy, Manchester, England

    コンサート "参戦" レポート3日目
    Author: Y.S,  Photos : Frenci Vervest

    さて、本日も4時頃に会場に着くように出発。 マンチェスターでは日本人の友人と合流。開場に到着すると・・・緊張が走る!なんと、既に10人以上もの…”熱心すぎる方々”が(笑)

    君たち好きだなあ・・・などと言っている場合ではない。 私達は、実はチケットの引換券を持っているだけなので、チケット・ブースで交換しなければならない。 しかし、チケット・ブースは開場ギリギリまで開かないし、列を空けるわけにもいかない。こういう状況では一人での参戦は難しい。 開場までの4時間、色々あったけど、同行の友達のおかげで、とにかく本日も無事最前列ゲット!

     

    今日のお客はノリはいいし、歌う、歌う・・・ "We All Need Some Light"、このツアーではRoineがリード・ヴォーカル。オリジナルではNealが歌っているが、 「SMPT:e」限定版のボートラにRoineのリード・ボーカル・バージョンがあって、こちらも、なかなか味わいがあるのだ。 まさか、これがライヴで聴けちゃうなんて夢のよう。

     

    そして、今日の"Duel with the Devil"は、私にとっては特別だった。中盤のRoineのブルージーなギター・ソロ。 これは、いつも味があって素敵なんだけど、この日・Manchesterでは・凄~く・良かった!水を打ったような静寂の中、 どんどん盛り上がってくる演奏に、観客がすーっと引き込まれ熱くなっていくのを感じた。 ソロが終わるとNealがRoineの名前をコールし、喝采が巻き起こった。 隣にいたスペイン人の若い女の子も熱狂して惜しみない拍手を送っていた。

     

    そうそう、"Stranger in Your Soul"の事を書かないと。 この曲はライヴで聴く方が、ぐ~っと良かった!(どの曲もライヴの方が良かったけど)。 序盤のMikeのドラミングが、ぶっ飛ぶほどカッコよくて幸せ~。時差ボケと長時間並んでからのライヴでヘトヘトだったけど、 これが始まると、もうじっとしていられない! メンバー4人によるリード・ヴォーカルの応酬もかっこよくて、ステージ上あちこち見ないといけないので忙しいったら。 この曲はアンコールならではのハチャメチャぶりも面白かった。NealがMikeのドラムに乱入、しばらく一緒に叩いて交代。 で、Mikeは、今度はPeteとベースをスイッチ。それから「見たことない物を見せてやるぜ。ベース・ペダル・ソロだ~。」 とベース・ペダルを踏むんだが、これが異様な大音響でほぼ騒音に近い!(笑) そのベース・ペダル・ソロから"Smoke on the Water"のフレーズが続き、思わぬ余興に観客大喜び。 ちなみに、この部分は、クラウド・サーフの日と、ベース・ペダル・ソロの日があったらしい。 私が見た日は、TilburgとManchesterが"Smoke on…"で、Londonがクラウド・サーフだった。 その後、Mikeは、ゴキゲンで”Manchester, England”という歌詞が入った歌を歌い始めた。 即興で作ったのかと思ったけど、Danielにも歌わせていたところを見ると、ちゃんと存在する歌らしい。 一方、ベースを取られたPeteは、すごすごとキーボードに移動して演奏。 全員が楽器を代わっているのに、Roineだけが、我、関知せず、とでも言う風に淡々とギターを弾き続ける。 この対比は、なんだかとても面白かった。(もちろん、Roineは元々ベーシストでもあるし、キーボードも弾けるんだけど。)

     

    Nealはドラムも叩けるし、エレキ・ギターのリードも披露。しかもとても上手い。 でも、彼のマルチ・ミュージシャンぶりは、以前からDVDなどで見ていたので特に驚きはなかった。 ビックリしたのはDaniel。 既に書いたように、Danielは、ギター、キーボード、パーカッション等を弾きまくり、どの楽器も歌もどれもメチャクチャ上手いのだが、 この日、Manchester公演の楽器チェンジの時にドラミングも少しだけ披露。 これがハンパじゃなかった!ドラムが叩けると言うのは聞いたことあったけど…観客唖然という感じだった。 Mike先生も「お~」という表情で拍手を送っていました。

     

    こうして3日間のライヴは終わってしまったのだけど、本当に本当に素晴らしかった!! 公演の最後では、Nealが両手をあげて「神よ~!」と祈るように何やら言うのが常なのだが、今日はまた格別! といった表情で神に感謝している様子。最後には床に座り込んでしまった。 そしてペットボトルの水をひとくち飲むと、「正座」して、感無量!くくく~っと、むせび泣いているように見えた… でも、すみません、ちょっと面白かったです(^^;

     

    TRANSATLANTICのライヴは初めてだったので、前と比較することはできないけれど、 彼らにとっても最高のライヴだったんじゃないかと想像する。 現代プログレ界、いえ、ロック界の最高峰と言っても差し支えないと思う。これが日本で公演できないのは本当に残念なことだと思う。

  • DVD LONDON

    Whirld Tour 2010 - Live from Shepherd's Bush Empire London
    (26/October/2010, Live DVD)

    MANIAC! impression

    Author : Mystery Passenger


     
    一体なんなんだ??

    180分以上に及ぶ演奏には多くのものが詰まっている。
    このDVDのレビューを書くので観直してみた。過去に何度も「研究の為」にこのDVDは観ていた。
    そして、約1年半ぶりに観てはいけないものをまた観てしまった。。。

    一体なんなんだ!?

    詳細レビューをここに記すことになっていた。が、申し訳ないが無理、自分の書く力では役不足過ぎる。
    テクニカルな面や曲構成、楽器や機材については書ける。しかし意味がないのだ、ここでそんな事を書いても。
    彼らのこのパフォーマンスの前で何を書こうが、何を解説しようが、この5人の前では単なる"理屈"に過ぎなくなる。(ボーナス・トラックでは6人!)
    自分の理屈を書いて彼らのパフォーマンスを褒め称えても、180分以上に及ぶ映像に納まる彼らには到底足許にも及ばない。
    スタジオ・アルバムを超えるコンサートを実演出来ることはかなり難しい。
    ましてTRANSATLANTICというバンドの音楽は、曲は長く複雑・演奏能力は高く超絶、が多い。
    「その曲たちを覚えフルに演奏し、更にはライブでのアドリブも交え、180分続ける」
    、、、この日の彼らのパフォーマンスは敬服以外の何ものでもない。

    ここにこのDVDの詳細レビューを"自分の言葉"で色々と書いてはいけないと直感的に今も思っている。

    但し書ける点だけを下記に示しておく。

    ・キーボードとギターのコントロール(音色・エフェクトのチェンジ)が完璧。
     (MIDIや各種ソフトとの連動をしていると思う。そのチェンジ数がとても多い。
      が、その多さやTAの複雑な展開を見事にクリアーしている)
    ・簡単にそして楽しく演奏しているように見える。。。
     が、このコンサートは「とんでもない集中力」を持っていないと出来ない。
     ("曲を覚える"という以外に"長丁場"に魂を込めないといけない。
      それには自分達の演奏能力を保ちながら途切れなく演奏をしなくてはいけない)
    ・全員の音が"TRANSATLANTIC"という音を奏でている。
     (5人全員の演奏能力と共に「音楽の流れや他者の音との連動」が最上級レベル)

    他、書ける感想を書いておく。

    ・Daniel Gildenlöw の一人4役のサポートはもう「TAのメンバー」と言っていい。
     (脱帽としか言いようがない)
    ・本DVDのmixを担当したRoine Stoltの音への拘りがいい。
     (こんなに分解能のあるDVDコンサート音はなかなか聴けない。
      低・中・高の全域に暴れがない)
    ・出来ればステージ効果をPINK FLOYD級にしてみたい欲望がある。
     (ここまで演奏が頂点域ならば更に欲を出したい。
      彼らの音楽と生演奏で超ド級のステージ効果を観てみたい)


    しかし、本当に一体なんなんだ、このDVDは!!
    ミュージシャン殺しも甚だしい。。。 音楽家に畏れを抱かさせる。。。
    Duel With The Devil...
     
    このDVDを観ないで一生を終えるのはとてももったいないこと,,,
    ... そう思う。
     
     
    ■TR's
     
    DVD 1 (Total Length: 147 minutes)
    1. The Whirlwind (79:52)
    2. All Of The Above (30:19)
    3. We All Need Some Light (8:40)
    4. Duel With The Devil (28:31)
     
    DVD 2 (Total Length: 160 minutes)
    1. Bridge Across Forever (6:03)
    2. Stranger In Your Soul (30:00)
     
    Documentary
     
    Band Interview
     
    Bonus track : The Return of the Giant Hogweed feat. Steve Hackett
     
    ■Musicians:
     
    ・Roine Stolt / Electric Guitars, Vocals
    ・Pete Trewavas / Bass, vocals
    ・Neal Morse / Keyboards, Acoustic Guitars, Vocals
    ・Mike Portnoy / Drums, Vocals
     
    ・Daniel Gildenlöw / Guitars, Keyboard,Percussion, Vocals
     
    ■Producton:
     
    Mixed by Roine Stolt
    Mastered by Ken Love at Mastermix, Nashville Front of House mixed by Rich Mouser
     
    Label : Radiant Records
     

    21/May/2010
    Shepherd's Bush Empire, London, England

    コンサート "参戦" レポート2日目
    Author: Y.S,  Photos : Frenci Vervest

    会場のShepherd's Bush Empireには午後4時ごろ到着。しかし、既に10人以上のファンが待っていた。マズイ!今日はここでDVDシューティングがあるので、観客も必死なのだ。なんと、私としたことがリサーチしていなかった。客席が映る可能性もあるというのに、昨日は眠れなかったしコンディションは最悪。

     

    開演の4時間前から並んでいるような人々は、さすがに熱烈だ。ブラジルからやってきた3人組は、何故かサッカー・チームのシャツにブラジル国旗を持っている。

    我々オランダ+日本組の他に、ベルギーからは、なんと私から「All About The Flower Kings」(ファンクラブ編集2002年発行の小冊子)を買ったという人が来ていた。

    そういえば、日本語で書かれたこの本が欲しいと言う海外のマニアさん数名に売ったことがあった。彼は「All About The Flower Kings」を参考にコレクションをしているそうだが、まだ来日記念盤(黄色いミニ・ディスク)は入手できないと言っていた。

    「All About The Flower Kings」は、かなり苦労して作ったものだから役立ててもらえてるのはとても嬉しい。あと、スウェーデンやノルウェーのスカンジナヴィア組、マルタ在住メキシコ人もいた。

    それから、多分、TFKファンクラブの来日運動に署名してくれたシンガポール人が来ていたはずだ。こうしてみると、早めに並んでいるのは殆どが飛行機でやってきた”海外組”だったようだ。熱心過ぎるのは私だけではないようだ。ちょっと安心(^^;

    それから、日本に住んでいた事があるというマレー人がいて、思わず日本語会話ができたのも嬉しかった。 会場前では、某紙の取材で来場していたロンドン在住の某女史とも合流。彼女はフォト・パスなので並ぶ必要はないんだけど、久しぶりの再会ということで早めに会場に来てくれていたのだ。

     

    そんなインターナショナルで和やかな会場前も、時間が経つにつれて少々殺気だって来る(笑)。DVD撮影なので競争率が激しいのだ。友人に従って力走の末、どうにかフロントをゲット。しかし何故か一番人気のあるマイクのまん前である。なんで空いてたのかな?

     

    その答えはすぐに分かった。Mikeのドラムの凄まじい音圧で、他の音がよく聞こえないんだな(^^;Mikeのパフォーマンスを「観る」のが好きな人はいいかもしれないけど、いくらファンでも、この場所はキツイだろう。特にこのロンドン公演では、全体に音が大きすぎたかも。私の場所からはなんともいえないが、バランスが悪かったとの話もある。とにかく、聞こえにくいし、耳が疲れるわ、3日間の中では最悪のコンディションだった。身体の疲れもあるし・・・。

     

    しかし、このShepherd's Bush Empireは雰囲気の良い会場だった。客席を振り返ると、3階まである白いバルコニーに金のレリーフが美しい。ヨーロッパなんだなあ・・・。

    もちろん、チケットはソールド・アウト。満杯のオーディエンスだ。

     

    オーディエンスの最前列は、左から順にスウェーデン・チーム、英国チーム、ブラジル・チームがそれぞれの国旗を掲げて応援しているのが見える。ブラジル・チームの右隣が我々。ただ、なんでブラジルなのか分からないが、3カ国の代表からなるTRANSATLANTICだから、さしずめプログレ界のワールド・カップと言ったところか。

     

    DVDシューティングのせいか、少し緊張感があった。メンバーの後方にはオーディエンスを映すカメラがアームにぶら下がっているし、カメラ・クルーがステージ前を往来することもしばしば。

     

    今日のRoineは珍しくアクティヴだ。THE FLOWER KINGSやAGENTS OF MERCYの時には考えられないようなキメ・ポーズが入ったりしてビックリ。普段はとてもクールなのに。他のメンバーは、あんまり変わらない感じなんだけど。

     

    さっきも書いたように、今日のライヴはちゃんと音が聞こえなかった。とはいえ、Mikeのエンターテイナーぶりは楽しめたし、やはり「指揮者」の動きが見えるとノリやすい。もはや普通のリズムでは満足できないカラダになっている我々だけど(笑)、いくら原曲は覚えていてもライヴのちょっとした「間」に合わせるには絶好のロケーションだった。ちゃんとMikeに”演奏されている”3頭身のガンダムみたいな人形もよく見えたし(笑)。

     

    実は、この日、DVD撮影にあるまじきハプニングが(^^;Nealが歌う場所を忘れてしまい、しばらく音楽だけになってしまった。Nealは、Mikeの番だと思っていたようで、しきりに”対岸”のドラムの方を見ている。それを見ていたRoineが、これでは気がつかないと判断したのか、「君の番だよ」と言う風に腕を差し出して合図。Nealがハッと気がついて照れ笑い・・・というシーンがあった。こういうハプニングは、DVDではどういう風に編集するんだろう?何はともあれ、DVDの発売が待ち遠しい。

     

    "Stranger in Your Soul"の中間部では、Mikeのクラウド・サーフがあった。我々の隣のブラジル人チームのところからスタートして、マイクがどんどんオーディエンスの上を運ばれていく。プログレのコンサートではあり得ないような、お祭りムードに驚いてしまった。

     

    友人によるとロンドンの観客はノリが変なんだそうだが、確かに”違う所”で手拍子があったかも。Mikeが時々スティックで「止めれ!」と制していたような・・・まあ、変でもノリ自体は悪くは無い。昨日より皆よく一緒に歌ってた。私ももっと歌詞をチェックしてくれば良かった。All of the Aboveは2000年の最初のツアーに行こうとして少し覚えてたけど、ずいぶん前のことなのでかなり怪しかった。でも、楽しまない手は無いのでテキトーに歌ってるフリして盛り上がる。

    あとでRoineがどこかに書いていたけど、このツアーでは、観客が歌だけでなくインスト・パートまで歌うので驚いたそうだ。 私は、TFK初来日以来、いつか満杯の観客の中で歌ったりして盛り上がるのが夢だった。今回はTFKではないけれど半分夢が叶ったような気分。この次こそTFKのライヴでこういうのを経験したい。それも出来れば日本で。

     

    ハプニングあり&激疲れのロンドン公演も無事終了。熱狂するオーディエンスに応えるメンバーも今日はちょっと撮影を意識してか、前に出て観客と握手したりしていた。私たちのところにはMikeが来てくれた。今日のMikeも投げスティックの大判振る舞いだったけど、この時もファンに何本か渡していた。後で見せて貰ったら、ちゃんとMike Portnoyのロゴが入っているポートノイ・モデルだ。さすが! Peteは中央のUKチームへ。RoineとDanielのスウェーデン組は、もちろん母国スウェーデン・チームのところへ。そしてスウェーデン国旗を受け取ると、Roineがマントのように羽織った。金髪に長身、ブルーとイエローの国旗がよく映える。うーん、良い絵だ。是非DVDを買ってチェックしてくれたまえ(笑)。ちょっと妄想。もしも、Peteがユニオン・ジャックを羽織っていたら・・・これはこれで萌えポイントだ!裾を引きずるのが可愛い!と思うぞ。

  • INFLUENCED

    Who is the band/artist giving you the influence most?
     
    Insofar as,,, TA...

    Rock

    Rock Band Area
    Pointer : Mystery Passenger

    In one instance
     
    THE BEATLES
    10CC
    EAGLES
    THE DOOBIE BROTHERS
    TEARS FOR FEARS
    VAN HALEN
    ELO (Electric Light Orchestra)
    STYX
    TOTO
    THE WHO
    THE POLICE
    CHICAGO
    Todd Rundgren
    David Bowie
    Lenney Kravitz
    Carlos Santana

    Prog

    Prog Rock Band Area
    Pointer : Mystery Passenger

    In one instance
     
    PINK FLOYD
    YES
    GENESIS (ESP, Steve Hackett and Peter Gabriel)
    CAMEL
    KING CRIMSON
    THE MOODY BLUES
    PROCOL HARUM
    VAN DER GRAAF GENERATOR
    JETHRO TULL
    GENTLE GIANT
    ASIA
    UK
    BRAND X
    RUSH
    KANSAS

    Another

    Another Msuic Area
    Pointer : Mystery Passenger

    In one instance
     
    Frank Zappa
    LITTLE FEAT
    AMERICA
    CSN&Y(Crosby, Stills, Nash & Young)
    STEELY DAN (Donald Fagen & Walter Becker)
    Boz Scaggs
    Neil Young
    Elvis Costello
    Joe Cocker

    TRANSATLANTIC


    ・Genre : Prog - Rock, Sympho - Rock, Prog - Metal
    ・Country of origin : US
    ・Years active : 1999~2002, 2009~present  (Status : Active)
  • EQUIPMENT

    WoW ! Special Permission, Special Open !

    G amps

    17/Sep/2012  TFK concert
    Foto : Frenci Vervest
    Elucidator : Mystery Passenger

     
    ORANGE amp + G + B and
    MESA BOOGIE (left top) "TransAtlantic TA-15" (not TA-30)
    (Channel Assignable Power. And offers classic British and American
     sounds in a beautiful 12 pound package)
    Ibanez (left G) (Roine) : Custom-ordered JET (Earlewood)
    (Master vol : 15-step position, Piezo Volume : not connected
     Switches are Piezo Mag, 3 position pickup coil switches parallel
     or single coil. Not found tremolo bridge)

    Stomp Boxes (Roine)

    July/2011
    Photo :
    Elucidator : Mystery Passenger

     
    Roine use :
    ・tc electronic G-System
    ・Acoustic DI SANS AMP Tech 21
    (2 obvious additions or changes to the design, a footswitch, that toggles  between the active EQ and transparent active DI modes and a drive control that adjusts the overall amount of gain and overdrive)
    ・Boost D.L.A Tech 21
    (Tap Tempo, Triplets and Trails)
    ・Britsh Tech 21
    (The legendary crunch of British steel and Greenback-style speakers delivers searing blues to UK anarchy from this Anglo-voiced pedal)
    ・QuantumDrive Acoustic Imaginearing
    (Overdrive/Distortion pedal)
     ・Pedals : Cry Baby(wah-wah pedal), Roland EV-5(expression pedal)
     
    etc...
    Oops, another...(no pic)
    ・moog MF-107 moogerfooger FreqBox Effects Pedal
    (Freq Box is different from other effects.VCO controller)
     
    (↑ "reviews" click)

    Neal Morse

    KBs, Gs, VO
    Foto : Frenci Vervest

     
    born on 2/Aug/1960. Van Nuys, California, U.S.
     
    Roland(KB, Stage:Org sound), CME(KB, controller), PreSonus(DAI),
    Apple PC(DAW, Sofrware, Workstation)
    (softwares : Synthogy Ivory=A Piano, Minimoog synth, Mellotron, etc...)
    Babicz Guitar(A-G), Washburn Guitar(A-G 12 strings),
    Leslie(KB SP), ORANGE(G-Amp), Echoplex (Effs)
     
    and Studio :
    Grand Piano, Hammond Organ(through a Leslie), Minimoog-Voyager,
    GIBSON(E-G), Yamaha(A-G),
    MESA BOOGIE "Rectifier"(G-Amp), RODE(Microphones)

    Mike Portnoy

    DR, PER, VO
    Foto : Frenci Vervest

     
    born on 20/Apr/1967. Long Beach, NY, U.S.
     
    TA Kit :
    TamaStarclassic (Maple Kit) :
    12" x 5" Melody Master Snare, 14" x 5.5" Melody Master Snare,
    16 x 22 Kick Drum,
     8" Rack Tom 10" Rack Tom, 12" Rack Tom, 14" Floor Tom, 16" Floor Tom
    Cymbals, Sabian :
    15" Custom HiHats, 10"/10"Mid MAX STAX, 12"/14" Low MAX STAX,
    22" HH Rock Ride, 16" AA Medium Crash, 17" Crash, 19" HH Thin Crash,
    20" HH Chinese, 6" Radia Bell TB
    Tambourines, COBRA(Pedals×3), ProMark(Sticks, 420), Remo(Heads),
    Latin Percussion
     
    and Studio (supplement) :
    not using E-Percussion.
    (TA, E-Percussion sound=Neal's. btw, DT=Jordan's)
    Mike has a studio with 3 or 4 drum sets that are set up.

    Roine Stolt

    Gs, KBs, PER, VO
    Foto : Frenci Vervest

     
    born on 5/Sep/1956. Uppsala, Sweden.
     
    JET Guitar(E-G), Fender Thinline(E-G), Tech 21 (Effs), 
    t.c. electronic(G-System), E-bow,
    ORANGE, Folkesson, Fender, MESA BOOGIE & LaBoga (G-Amps),
    Vibesware (resonator GR-1 : feedback playing), G7TH (Capos),
    Cry Baby(Wah-wah Pedal), Roland (Cont-Pedal)
     
    and Studio :
    Parker Guitar, Mellotron, Mini-Moog & KBs, ProTools (DAW),
    Apple (Logic Pro), Moog(VCO cont.), Percussion,
    Soundscapes(Eff ? "THE WHIRLWIND")

    Pete Trewavas

    Bs, Gs, KB, VO
    Foto : Frenci Vervest

     
    born on 15/Jan/1959. Middlesbrough, UK. 
     
    Warwick(B), Taurus(Pedal B, Moog),
    Laney(B-Power Amps, Combo Cabinets),
    t.c. electronic(D-Two multi-tap delay), Boss(Effs), Roland (Cont-Pedal)
     
    ※A-G, under survey (Parker?)
     
    and Studio :
    Rickenbacker 12-string + Bass Double-neck G, Ibanez(B), Fender(Bs),
    Squier(Bs), VST (Plug-in : "THE WHIRLWIND")
     

    Daniel Gildenlöw

    Gs, KBs, PER, VO
    Foto : Frenci Vervest

     
    born on 5/June/1973. Eskilstuna, Sweden.
     
    ※Under survey
  • CREWS

    M.T

    Air Crew - Editor
    ・TA's Favorite TR
    "Dancing with Eternal Glory/The Whirlwind(Reprise)"(3rd)

    ・Favorite Music (aside from TA)
    Yes
    Premiata Forneria Marconi
    Gentle Giant
    Kate Bush
    Blazing Bronze

    ・Other hobbies 
    アート観賞、工場・鉄塔写真、街歩き

    Cat Program

    Air Crew  - Editor

    ・TA's Favorite TR
    Duel With the Devil

     

    ・Favorite Music (aside from TA)

    The Flower Kings

    Led Zeppelin

    Anyone's Daughter

    Eric Johnson

    Gino Vannelli

     

    ・Other hobbies

    ハンドクラフト、料理、プログラミング

    T-Max

    Air Crew  - Editor
    ・TA's Favorite TR
    Roine Stolt MixによるAll of the Above

    ・Favorite Music (aside from TA)
    Jack Bruce
    Santana
    King's X
    Pink Floyd
    Marilyn Mazur
     
    ・Other hobbies
    F1(TV)観戦、知人のレストラン巡り、お酒

    Momo

     Air Crew - Editor
    ・TA's Favorite TR
    All of the Above

    ・Favorite Music ( aside from TA)
    Hasse Fröberg and the Musical Companion
    Rush
    Voivod
    Dream Theater
    Lars Hollmer
     
    ・Other hobbies
    写真撮影、相撲観戦、世界のビール飲み比べ

    Yayoi

    Air Crew - Editor
    ・TA's Favorite TR
    Stranger in Your Soul

    ・Favorite Music ( aside from TA)
    Camel
    Thin Lizzy
    Marillion
    The Flower Kings
    The Sisters of Mercy
     
    ・Other hobbies
    絵画鑑賞、編み物、ラグビーTV観戦

    Izumi

    Air Crew - Editor
    ・TA's Favorite TR
    We All Need Some Light

    ・Favorite Music (aside from TA)
    Alvin Lee&Ten Years After
    Allman Brothers Band
    King Crimson
    UK
    The Flower Kings
     
    ・Other hobbies
    洋裁、刺繍、ハンドメイド

    Y.S

    Air Crew - Editor, caretaker
    ・TA's Favorite TR
    The Whirldwind - Pieces of Heaven

    ・Favorite Music ( aside from TA)
    The Flower Kings
    Agents of Mercy
    Yes
    Genesis
    Danny Elfman
     
    ・Other hobbies
    映画(主に西洋時代劇)、茶の類、妖怪

    TRANSATLANTIC

    Superband
     
    TA-Airship Captains
     
    Neal Morse
    conductor
    Mike Portnoy
    prime mover
    Roine Stolt
    navigator
    Pete Trewavas
    pulse keeper
    Daniel Gildenlöw
    powerful suppoter
     
  • YOU + SOCIAL MEDIA
    = SOCIAL IMPACT

    You're awesome. Let's talk.

    Facebook

    CmonTAJP
    Twitter

    @CmonTA_jp
  • C'mon!! TRASATLANTIC to JAPAN
     
    ★*:.,.:。.*・゜☆:.,.:*:.,.★*:.,.:。.*・゜☆:.,.:*:.,.★
     We kindly ask for your cooperation
    TA来日希望署名はこちら
    ↓ 
  • BANNER